toggle
ブログ

お参りできた日がお参り日和

年の瀬、寒くて参拝者が少ない時季ですが、お参りされる人もいます。

毎年決まってこの時季に来られる人も。

「もっと気候のいい時に来られたらいいんだけどね。仕事が忙しくて・・・」

そうですね。仕事じゃなくても、気候のいい時は、いろんな行事が重なるものです。特にお子様がいたらなおさら。

なので、そういう方にお約束のように言ってる言葉があります。

「春の桜が綺麗な暖かい日に、秋の紅葉が綺麗な気持ちの良い日に、できれば参拝したいものだ、とみなさん思うものですが、現実にはそうはなりません。私もそんな時に出ていけたらいいなぁといつも思っているのですが、遍路シーズンになるので、出て行けた試しがありません。他所の桜が観たい、紅葉が観たい、というのは小豆島の観光産業で働く人全員の願いかもしれません。」

「ですが、紅葉シーズンが終わって、冬に差し掛かると空気が澄んできて、瀬戸内の多島美が遠くの方まではっきり見えます。寒いからこそ身が引き締まって、特別な時にお参りできた感じがして、より一層心がこもります。今の時期にお参りするからこそ、忙しかった一年を振り返って、新しい気持ちで新年を迎える準備ができるんじゃないでしょうか。」

『お参りできた時がいちばんのお参り日和』はお遍路さん語録(勝手に命名)に登録されている格言です。

いつ何時お参りしても、心をポジティブに向ければ、幾らでも良さを発見できるし、その時、その仲間でしか気づくことのできない特別なタイミングであり、遠路はるばる海を渡って島の、山の札所に来られただけで特別過ぎる奇跡なんですよ、と。

逆に、夏の沖縄に行って、台風直撃ですごく寒かったら、とても損をしたように思えて、せっかく沖縄に来たのに腹が立つなー!みたいなことになってしまいかねません。(それも、台風の沖縄なんて中々体験できるものじゃない。ラッキー!と思えたらいいんですが) 期待値が高過ぎると満足レベルが上がってしまって、もっともっと求めてしまうというのは人間の悪しき習性ですね。

さらに、体験談を付け加えると、土日仕事で家族旅行などの外出が平日オンリー、しかも観光オフシーズンが多いと、特別なイベントは皆無ですが、どこに行っても空いているので、よく覚えてもらえ、現地の人とより親密になれます。それと同じく、年末は参拝者が少ないこともあって、来られた人のことは私もよく覚えてるんです。

まとめると、冬の寒い時期は、景色がいい、身が引き締まる=特別な気持ちでお参りできる、行くところ行くところの覚えがめでたい、食材が美味しい、などなどの理由でオススメです。

碁石山の名前の由来

どうして碁石山というのですか?

碁石が採れるのですか?

いや、残念ながら採れません。

名前の由来は、本堂の岩壁が、白い凝灰岩と、黒い溶岩石がミックスした岩肌で、その白と黒のコントラストがあたかも碁盤の目のようだ、というところから碁石山と名付けられました。小豆郡誌にも「洞の石壁は白黒の小片を散りばめ、ゆえに碁石山と名づくと」あります。

「いや、囲碁を嗜むので気になりまして」

という方が、1年に1回くらい「囲碁が強くなりますように」と護摩祈祷されます。

もし、その中から名人が出てきたら、囲碁の仏様が居る山、として売り出すことができるので、是非頑張って欲しい。囲碁をやる人で参拝したことのない人はモグリ、となればしめたもの。日本に限らず、世界中の囲碁ファンの聖地となって巡拝が絶えません。ウハウハです。それほど可能性を秘めた名前を持つ御山なんですよね。

中国発祥の囲碁が日本に伝わったのは7世紀ごろ。しかし、碁石が世の中に浸透するのは、室町時代になって武家が囲碁をするようになってからだと思います。どのタイミングで、碁石山と付いたのか定かではありませんが、よくぞ付けたと思う素敵な名前です。

そう言えば、小豆島の山は良い名前が多い。洞雲山、隼山、星ヶ城、寒霞渓(昔は神懸)、清滝山、大麻山、飯神山、佛谷山、皇踏山。どれも味のある由来を聞いてみたくなる名前ですね。

初めての人の歩き遍路行事「初遍路」やります!

小豆島遍路を普及させる活動をライフワークにしています。

これは生活のためでも、ビジネスのためでもあるので、取り立てて言うべきことでも、特別なことでもないです。

しかし、その一方で、お遍路企画をいろいろやる自分はなぜか目立つようです。島の中では。

なぜでしょう?

少し考えて結論を出してしまったのですが、小豆島遍路=小豆島八十八ヶ所霊場のこと=自分の寺のことではない、ということが珍しいようです。

たしかに、自分の寺の経営がままならなかったら、他のことをやってられないよね、と思います。でも、地域の世話人というか、地元の名士の方って、自分の店舗以外の業界のことや、産業全般、はたまた景観や自然保護など、やっていることは、多岐に及んでいます。どこからどこまでが仕事で、どこからが奉仕か、境界が定まっているわけではありません。

サラリーマンの人なら大抵思ってしまう「タイムカードを切って、給料が出る時間が仕事で、それ以外はサービス残業」という価値観で生きていない、ということです。自営業の人には当たり前の感覚でも、サラリーマン出身の身には、なかなかこの感覚が持てなかった。

お金は出ないけれど、道の草刈り、川掃除、自治会費を集金に行く、秋祭りで太鼓を担ぐ、のも仕事。私は入っておりませんが消防団の活動や、子供のPTA役員なんかも仕事ですね。食糧を調達するための田んぼ・畑、燃料を得るための薪作り、ももちろん仕事です。

これが小豆島の普通で田舎暮らしの常識、かと言えば、そうでもなく、地域の共同作業に全然出てこない人も大勢います。田舎だから地元の活動するのが当たり前。よそ者はその辺がなっとらん!という声高に言う人はいるけど、生粋の島っ子でもやらん人はやってないやん、というのが現実。

小豆島遍路のことを考える、実行する、というのは、どうもそういう普通じゃないことになるみたいです。

誤解して欲しくないのは、私以上に遍路道の草刈りを季節毎にやっていくれているお寺さんや、遍路宿、先達の方々、普通じゃ無い人はたくさんいます。尊敬と感謝しかありません。

だから、利害関係のある自分は、そこに心血を注ぐべきであるし、人生をかけて取り組むべき仕事だと思っています。

そう思わせてくれるものがあって良かった。シンプルにそう思います。小豆島遍路と、小豆島霊場は、本当に有り難く、誇らしい存在で、そこに堂々と関われるのは嬉しい。

 

と、前置きが長くなりました。そんな遍路の魅力に触れる入口の行事を企画しました。

その名も『初遍路』です。「初」だけあって、初めての人対象です。
初めての人に遍路のことや、小豆島遍路ならでは、のことを話そうといろいろ考えていると、とても楽しい。しかし、何度も遍路先達をやる内に初心の気持ちというのを忘れてしまっている自分に気づきます。果たして、話したいこと、伝えたいことと、初めての人が聞きたいことが合致するのか?

ふと我に返ってそんなに自信がないことに気づき、お遍路の歴史、小豆島遍路の成り立ちなぞを復習しています。それに加えて・・・

仏教徒じゃなくても信仰心なくてもいいの?

遍路備品はなくてもいいの?

どうして順番が坂手から始まるの?

小豆島の札所はなぜ順番通りでないの?

どうして札所を打つというの?

どうして鐘を打つの?

どうしてお寺に鳥居があるの?

神と仏のちがいって何?

お経の意味はわからなくてもいいの?

どうして大師堂がないの?

朱印には何の意味があるの?

どうして八十八なの?

思いついたことを現地でモノを見ながらいろいろ解説したいな、と思います。

興味のある方は是非ご参加ください。初めてじゃない人も歓迎です。

新イベント「初遍路」を開催します!

見習うべき姿勢

碁石山には年配のお遍路さんがよく来られますが、駐車場を下りて、鳥居をくぐり、百段以上の石段を登って下りて、かなりの体力が必要です。

そんな中、地元の齢93歳のお遍路さんが来られました。

よく来る人で、もともとは遍路宿で働かれていた馴染みの方なのですが、その元気ぶりに圧倒されます。

別でお参りに来られていた一段とご同行でお勤めして、後から年齢を聞いてびっくりされていました。

自分より年下と思った、とおっしゃられたご主人は80前。まだまだ自分にもやれることはあるなぁ、と思われたのか瞳に力が漲るように話を聞かれてました。

そのおしゃべりの中で、尚更驚いたことが2つ。

1つは、ついこの間般若心経の写経が1000巻達成できた。今日持ってきたのは917巻目だけど、今1024巻で、2000巻を目指している。
今のペースで書いていくと、ちょうど東京オリンピックの開幕日に重なる。と、ぶれた気配の無いしっかりとした字で、未来を語る姿が本当にお元気だったこと。

もう2つは、昨年の暮れから新しい趣味ができたそうで、それがなんとカラオケ。
『のど自慢』の高齢の方の歌声をテレビで聴いて、どれぐらいの声量が出ればいいのか、研究しながらそれまで1つしかなかったレパートリーが30を超えたそうです。

歳を重ねて、趣味が減っていく人が多い中、驚きです。

「兄貴が上に居るんで、まぁ100歳までは元気でおらな、あかんなぁ。」

私の知っている碁石山最高齢参拝者は、満100歳の女性なので、その記録更新を楽しみに待っています。

熟練お遍路さんでも、観光客でも、通じ合う感覚

今年の小豆島は紅葉が早くて、しかも例年より綺麗な様子です。

碁石山の楓も、今年は色づく前に散り始め、イマイチだなぁと思っていましたが、この数日であっという間に真っ赤に染まって美しく見えます。

そんな紅葉シーズンにはよくあることなのですが・・・

「大きな病を患い、もうお参りできないと思いましたが、また来ることができました」

という信心深い熟練のお遍路さんが来られた直ぐ後に、

「わぁ、何ここ洞窟じゃん。すごーい!」

とカメラをぶら下げて、きゃっきゃっ言いながら、本堂にやってくる観光の方。

お寺とは、天皇と乞食の両極の方が来られる場所、と師僧から教わったことがありますが、熟練お遍路と、一見観光客、という両極が来るのも、またお寺というものです。

わかっていても、交互に来られると、こちらも頭と口がついていかないものですが、面白いことに共通点があります。

「ここは、もともと単なる洞窟で、何も無かったところで、坐禅をしたり瞑想したり、そういう行者が修行地と使っていた場所です。そして、ここには、仏様がいらっしゃるに違いないと思う人が、本当に仏をお奉りして、お寺のようにしていったんですよ」

それほど言葉を尽くさなくても、場の持っている力というか、独特の雰囲気がそうさせるんでしょう。みなさん、一様に、何か自分より上の存在があるかのように感じ、自然と手を合わせられます。

その姿だけ見れば、共通して同じ立ち振る舞いになります。

日本人の精神性というのか、知らず知らず培われた宗教観というのか、何かよくわからないものでつながっているようです。

≪今年の四方指から寒霞渓の紅葉≫

台湾からのお遍路さん

嬉しい出会い。
台湾からの女性二人お遍路さん。
本堂に入って、挨拶もそこそこに、護摩祈祷がしたいと言われ、「四国は回ったけど、小豆島の知名度は全然ないわよ!」と忌憚ない意見をいただきました。そして、台湾人がどういう情報を見て、お遍路を巡ってるか教えてもらいました。親切な方で「管理者紹介しとくからPRしなさいよ!彼女たちはとっても顔が広いから。」とアドバイスもちょうだいしました。

昨今、高松に台湾からの直通便が来るようになって、台湾からの旅行者がどっと増えました。小豆島で開催される『瀬戸内国際芸術祭(通称せとげー)』の期間は、日本人より多いくらい。

その比率に伴い、お遍路で来られる人もチラホラ居て、台湾って仏教国なのか?お遍路の習慣があるのか?といった感じで??だらけだったのですが、ようやくその謎の核心に迫りました。
彼らの情報ソースは、SNS、その中でもやはりFacebookページ『四國遍路分享處』がよく見られているそうです。管理人の女性は、しょっちゅう四国を行脚されているらしく、タイムラインも日本の四国の写真で賑わっていました。そこに件の女性が、「島四国」と加えて、美しい小豆島霊場の写真を載せてくれていたので、即座に「いいね」しました。

台湾は中国語の中でも繁体語圏で、日本語では変換できない漢字も多いですが、お互いiphoneを付き合わせながら、検索すると、同じページの同じ投稿をすぐに見られて、テクノロジーは世界はフラットにしていくなーと改めて思いました。

彼女達とは英語でやり取りしましたが、もっと英語しゃべれるようにならなあきまへん。中国語できなくても英語できたら、繁体語圏(台湾・香港)の人とは結構コミュニケーションできるもんね。せっかく『四國遍路分享處』のグループに入れてもらったけど、Facebookの翻訳機能では、繁体中国語訳がけっこう意味不明で、苦戦しそうです。

でも嬉しい嬉しいお遍路さんでした。ありがとう。

2016-03-01 | お知らせ, ブログ

うどん県旅ネットに紹介してもらいました。

うどん県旅ネットの『せとうち暮らし』のモデルコースに碁石山が紹介されました。

うどん県旅ネット2

このサイトは、香川県観光協会がプロデュースしているのですが、先日紹介した動画も同協会のものでした。

最近の香川県はうどん県と称して、観光PRに熱を上げてます。

うどん県という名称も、自虐的とか安売りとか物議を醸しましたが、言い続けたもん勝ちなのかもしれません。

香川県人は「うどん」に何の引け目も感じていないのだけど、元関西人目線で言えば、うどん=安い&ご馳走では無い、故にもっと高級なネタで勝負した方がいいんじゃないの?と思わないでもないけれど、住んでみると誇るべき「うどん」なので、それを推すことにそんなに違和感はないです。

ちなみに、世界的ニュースになった重力波の発見の日の四国新聞の一面は日本中の話題をさらいました。

バカにされた部分もありますが、比較的好意的な紹介が多く、いいPRになった気がします。

 

で、改めて、うどん県旅ネットのサイトは初めて見たのですが、ぱっと見今風のテイストで好感を感じましたが、消費者視点で眺めていくと情報が散漫で欲しい情報が探しにくいですし、何が香川県の見所なのかよくわからない。

モデルコースとか、日帰りとか2泊3日とか、トップのメニューからわからないとか、いろいろツッコミどころが多いなぁ、という印象。

動画はよかったけど、リンクされていないし、連動している気配すらない。いろいろ残念です。

 

以前、県の観光の人と飲む機会があって、観光の責任者の人たちに質問する機会がありました。

「香川県といったらコレっていうのは何ですか?」

その時、県の人が3人いて、1人は「海」、1人は「人」、1人は「栗林公園」と言いました。

私は、栗林公園と言った人以外に、これだから県の人間はどうしようもないと暴言を吐きました。

人とか海とか、そんなもん瀬戸内海に面してたら全部あるわい!アホちゃうか?自分ら何も地元のことわかってないやん!

って、そんな感じで言いましたねぇ。そんでついたあだ名がキレ坊主ですわ。

でも、本当に腹が立ったんですよね。

税金がこんな危機感のない人たちに使われていると思ったら。香川県と言ったら栗林公園以外に、金刀比羅宮や善通寺もあれば、小豆島もあるし、直島だってあるわけでしょ。そういうのがまず出てくるか、ちょっとマイナーだけど、仏生山温泉が熱いんだよねーとか、讃州井筒屋敷とかドルフィンセンターみたいなその人ならではのこだわりが出てきてもいいし、そういう偏りが面白いのに。

愚痴っぽくなりましたが、香川県に来て100円台のうどんを食べて、日帰りで帰ってしまう旅よりも、島を巡る2泊3日くらいを楽しんで欲しいな、と心から思います。

小豆島のホテルによく掛かっている札には、「小豆島・道後温泉2日旅」とか、「小豆島・淡路島・直島を巡る2泊3日」とか、強行軍過ぎるツアーを見かけます。

小豆島は本当にのんびりした島なんですよ。朝フェリーで来て、エンジェルロードと寒霞渓と映画村を駆け足で巡って、夕方のフェリーで金比羅温泉で泊まるようなプランで来てはダメです。悪い印象しか持ちません。

香川の観光資源のNO1は小豆島です!NO2は栗林公園。NO3は金刀比羅宮ですね。食はうどんの他に瀬戸内産の魚介を食べて下さい。温泉は仏生山が一番おすすめ。

全て個人的な主観なので、反論は受け付けません。どうぞ騙されてください♪

2016-02-05 | お知らせ, ブログ

テレビ取材を受けました

とても楽しみにしていたテレビ取材を受けました。

BSジャパンの『空から日本を見てみようplus』という番組です。

昔は、テレビ東京の地上波でやっていた番組なんですが、今はBSの全国放送になっています。

16 2502 03

どんな番組かというと、くもじい(伊武雅刀)くもみ(柳原可奈子)が、空からその地域の面白いところを空撮して紹介するバラエティで、空撮は今流行りのドローンではなく、昔ながらのヘリコプターです。

調べてみると2009年から始まった番組なので、ドローンなんてまだ出てきていない時代ですね。

でも、最近はドローンも飛ばすそうです。

さて、どうしてその取材が楽しみだったかというと、小豆島は空から見ると、本当に面白い場所が多く、「あぁ行ってみたい!」と心底思う風景に出逢えるだろう、と思うからです。

番組自体を何度か見たことがあったので、小豆島でやったらいいのになぁと普通に思ってました。

そんな空撮ファンの元へ、番組スタッフの方から、取材の打診があったときは、マジか?!と興奮しましたよ。

DSCF0290 2 w

<島で人気の居酒屋「なぎさ」で事前打合せ>

女子へんろというキーワードから、それを主催している小豆島クリエイティブを発見してくれて、ブログを見てオファーをくれたそうです。

そんなに頻繁に更新していなかったブログですが、碁石山のWebサイトをリニューアルするタイミングで、一緒にやって存続しておいてほんと良かった。

小豆島クリエイティブは、地元の同世代で作ってる有志グループで、小豆島を盛り上げて、人と人の交流を目的とした活動をしています。

NewImage

<寒かったけど、行場の浪切りさんの前で>

前々から、山岳霊場の崖の行場を歩く白装束のお遍路さんを、空から撮ったら凄い絵になるだろうなーと思っていたので、白装束に身を包んで取材に臨みましたが、ヘリは風など時間が読めないこともあって、残念ながらタイミング合わず。

空からの映像は人無しになりました。

ロケは、平日の昼間だったので、私以外のクリエイティブメンバーはみんな仕事で、唯一前回の女子へんろを手伝ってくれたパン屋のみっちゃんだけが、都合がつけらたので駆けつけてくれて、一緒に取材を受けました。

女子へんろから、クリエイティブのこと、他の活動のこと、いろいろしゃべりました。

あれだけしゃべったら全カットは無いだろうと思うので、オンエアが楽しみです。

放送は3月15日(火)。

1時間番組で、まるまる小豆島特集なので、見応えありそうです。

ちなみに、取材班は20代の若い二人なんだけど、とてもしっかりしていて、番組愛もさることながら、空撮の切り口でその地域を盛り上げよう!という愛もあって、面白い番組になりそうな予感がします。

乞うご期待ですね!

NewImage

追伸)こんな日に限って、滅多にでないニキビがでかでかとできてしまいました。それが目立つ角度から撮られていますので、不潔やなーと思わんといてくださいね。ふだんはもっと清潔漢なので(汗)

2016-02-04 | ブログ

『おいでよ、小豆島。』に寄稿

晶文社から『おいでよ、小豆島。』という本が刊行されました。

とても変わった本で、小豆島のことを小豆島在住の人間が少しずつ書いている、という内容です。 日本の一地方の、素人の寄せ集めの本。 読者は一体誰?! そんな冒険に満ちあふれた一冊です。

本の帯は、小豆島在住の作家、内澤旬子さんが書いています。

島で行きてゆく、それぞれの暮らし方 島にある者もないものも、東京にないものばかりです。

これだけ読むと、対象は東京の生活に疑問を持っている潜在移住者なのかもしれません。 けっして、島で生まれ育った若者ではないでしょう。

SRGB9976

そんな本の、1コーナー。 「Uターン、寺嗣ぎます」大林 慈空 という項4ページを、寄稿させてもらいました。

まず、突っ込んでおくとUターンなのか俺? Iターンじゃないのか?!

まぁいいや。 編集をされた平野公子さんは、夫婦で東京から移住してきた大物で、演劇、ライブ、展示、本などさまざまな表現のプロデューサー。

夫の甲賀さんは、日本を代表するブックデザイナーで、誰もが一度は目にしたことがあるであろう特徴的なフォント「コウガグロテスク」の創作者。

そんな公子さんの依頼で、「ジクウちゃん、お坊さんの生活のこと書いてよ」と頼まれて、書いた内容がけっこうそのまま載ってます。

私の他にも、島で活躍する名だたる面々が、参加されているので、私も読むのが楽しみです。

本自体は1/30日にリリースされ、Amazonでも取り扱いがあります。

で、昨日は、その発刊お祝いの会が、小豆島の「たこのまくら」というカフェであったので、家族で行ってきました。

実は、誘われていなくて、たまたま「たこまく」にご飯食べに行ったら、オーナーの山ちゃんに教えてもらいました。

公子さん、たぶん誘ったつもりになってるよ、という言葉通り「えっTwitterでつぶやいたわよ」って。

節分の夜ということで、恵方巻きが大量に用意され、おでんやタコライス、おはぎ、サラダ各種、フライ、湯豆腐など、美味しい食材がずらり用意され、参加者からの、イノシシの燻製や、伸ばす前の素麺の塩上げ(激ウマ)などの持ち寄りもあって、大人から子供から大満足の宴でした。

ウチも家からあるものを持っていったけど、島の持ち寄りレベルはいつも高いので、いつも引け目を感じまくってます。

NewImage

  さて、本はその時、初めて受け取って、まだ読んでいないので内容についてはわからないのですが、せっかくなので執筆者のみんなにサインをもらいました。

残念ながら、来られなかった人、早々に帰ってしまった人がいたので、コンプリートには至りませんでしたが、プレミア価値のある1冊になりました。

さっそくヤフオクで売ろうかな(嘘)。

vsco-photo-2

この書いたひとりひとりを訪ねて旅したら、小豆島を満喫するエコツアーになりそうで、全員のサインをコンプリートしたら、豪華特典!みたいなキャンペーンをしたら楽しそう。

でも、最後の挨拶で公子さんが言ってた

放り出したくなるほど難産だった

この本が三ヶ月後どうなっているか、どういう景色を見せてくれるか、楽しみ

というチャレンジをしたくなるほど、この島には何か特別なものがあるのだろうな。

人よりいろんなものを見てきたであろう彼女の視点は、たぶんズレてないだろうし、集まってきた面々の人間の濃さを考えると、私もその中の末席に加えていただけたことに、小さな喜びを感じる夜でした。

2016-02-03 | ブログ

新小豆島高校を考える

来年、小豆島にある2つの高校が統合され、新たに1つの高校が誕生します。

統合される高校は、先日21世紀枠での甲子園出場が決定した小豆島町にある小豆島高校と、土庄町にある土庄高校。

どちらも魅力的な高校なのですが、少子化の波には抗えず、統合されることになりました。

NewImage

 

 いずれの校舎もまだまだ現役で十分使えるので、どちらかに流れれば良いのですが、そこは地域愛の弊害で、こっちを立てれば、こっちの文句が止めどない、ということで、中間地点に新校舎が立てられることになりました。

で、小豆島にある高校なのだから、統合しても同じ小豆島高校でええやん!というのが若い人の大半の意見で、高校生たちもそう言っているらしいのですが、地域愛が旺盛な大人の反対で、「小豆島中央高校」という立派な名前になるそうです。

略称は何でしょう? 

小中高(笑)?!

というか、角が立つから言いたくないけど、税金の無駄遣いもさることながら、校名もアホか。

そういう排他的で許容量が無い大人が、教育現場の上の方で、声高に自意識を押しつけて、子供の視点に立たず、時流も読まず、自分たちの時はこうだった、と現場を疲弊させていることに気づいて欲しい。

その結果、子供たちの成績がグイグイ上がっているならともかく、別にそうじゃないでしょ。 

NewImage.png 

で、昨日はその新高校に対して「高校の魅力化×地域活性化」をテーマに提言をしよう!というワーキンググループに誘われまして、高校の未来像について、あれこれ意見を述べてきました。

私は、島の高校を出ていないのですが、小豆島高校の生徒達が大好きなので、かなり贔屓目で島の高校は良いモノだ!と決めてかかっているところがあります。
そして、せっかく島で育ったのなら、島の中で島でしかできない教育を受ければいい、と思うし、自分の子供にもそういう期待を寄せています。

そうした背景を踏まえて、以下の3つの考えを述べてきました。

 

国際交流

新高校には寮があり、島外の高校生も通うことができるそうです。

ということは、海外からの交換留学生を呼ぶことも容易にできる、ということです。

国際交流と言葉自体は目新しくもありませんが、島育ち故に抱くであろう「都会への憧れ」「小豆島=田舎という負い目」そのようなものを払拭する、1つのきっかけとして、交換留学で、東京や大阪を飛び越えて、ニューヨークやパリやロンドンへスコーンと行ったら良いと思います。

小豆島というものを比較して考えることができ、島に居ながら、島に収まらない視野を持つことができるはずです。

また、幼稚園から、小学校、中学校とクラスメートがさほど変わることなく、高校に上がってしまう構造は、仲のいい子が居る生徒にはいいけれど、そうでない子には、この上なく退屈な環境でしょう。

それが、必ず定期的に異分子が入ってくる、となれば否が応でも刺激的です。

島の文化・風土を活かした実習

瀬戸内の離島という特殊な環境で、それが特別恵まれた環境なのを活かして、その風土でしかできない教育をしないのは非常にもったいない。

入学したらまず、クラス一丸となって農村歌舞伎の演目をやる。→クラスの団結、コミュニケーション能力のUP、小豆島の文化を知る。

夏休みには、1週間かけて、泊まりがけの歩き遍路をやる。→基礎体力、忍耐力づくり、コミュニケーション能力UP、小豆島の文化を知る。

農業は必修どころか、日々の活動の一部で、自分たちで作った野菜と米を昼食で食べる。→食の安全、生存スキルUP、視野の拡大、達成感と自信。

耕作地は棚田の休耕地にすれば、棚田の維持にも一役買えますね。

卒業した時、身につけている農業スキルは、いざとなれば自分で畑やれば生きていける、という選択肢になるし、学問ではなく、生きていく中で当たり前の素養として、身についていることは、高校の大きな特徴になると思います。

 

都会を追うのではなく、島でしかできない教育を

新高校で学べる専門性として、部活動も大きな特徴になると思いますが、アカデミックな分野では、島の中でインターンが簡単にできる分野に注力すればいいと思います。
具体的には、

【1】観光課
 ・・・夏休み・冬休みはボランティアガイドをやり、繁忙期のホテルもインターン研修を実施する。国際交流で英語や中国語も学べる。

【2】介護課
 ・・・介護だけでなく、鍼灸や整体なども学べるといいかも。

【3】船舶課
 ・・・フェリー会社や造船所、ドックなど、島の中で船舶を学ぶ環境が揃っている。

【4】芸能課
 ・・・瀬戸芸で小豆島に関わりを持ったアーティストと連携して、デザイン、建築、演劇などを学ぶ。被写体が溢れる島では写真も学べる。映画のロケ地にもなるので、映像も。

【5】IT課
 ・・・島に居ながら、東京や海外の仕事を受けられるように、PCを片手にノマドワーカースキルを磨く。ネット経由で都会の仕事をやっているデザイナーやクリエイター、ブロガーなどが講師とする。システム開発会社のサテライトオフィスを誘致すれば、プログラミングスキルも生の現場で学べる。

新高校の勧誘ポスターは、帆船の縁で足をぶらぶらさせながら、ノートパソコンとにらめっこしている学生にすればインパクトありますね。
オリーブ畑で木漏れ日の中、寝そべってタイピングしている男女3人とかでも可。

あー、そんな学校があれば、通いたかったな。というか子供を行かせたいわ。

このワーキンググループの提言がどういう形で繁栄されるのか、具体的にはこれからですが、現実的で無難なパターンより、ちょっとでも面白い方向へ振り切れるよう、忌憚ない意見を出し続けていきたいです。

1 2 3 4 5