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2017-11-30

師走経の時季になりました。

毎年、12月1日〜22日頃までの期間は、常光寺の檀家一軒一軒を回って、家の中でお経を読む「師走経(しわすぎょう)」という行事を行います。

12月に行うので師走と名付けられていますが、小豆島の別の場所では年明けに行う地域もあり、全てが師走経ではないので、通称「お経読み」と呼ばれることもあります。

読むお経はお寺によりけりですが、常光寺では「仁王経(にんのうきょう)」を読経します。長いお経なので、全てではなく、その第5番が、国家の安泰を祈願する内容で、それを家になぞって家の中にいる神々に向かって拝む神事です。

そう、お坊さんが、神事を公然とやっている。そんな習慣が小豆島には残っています。だからおそらくは江戸時代からの古い習慣なんだろうと思います。坊さん仲間に聞いても、小豆島以外の地域ではほとんど聞かれません。

坊さんがやるのはすべて死者がからむ供養で、めでたいこと、生きている人のためのこと、っていうのはしないものだ。と思っている人も少なからずいると思いますが、そうした一般的な坊主観とは、真逆な風習ですね。

作法としては、家の中に入り、床柱を背(日本家屋の間取りでは、床柱を背にした場合、家の中心を向く。最近の家はこの限りではない)に、家の中心を向いて拝む。家中の戸は開けて、お経の声が隅々まで届くようにする。仏壇に向かって拝むわけでも、神棚に向かって拝むわけでもありません。始める時の合図は、鈴を鳴らすのではなく、神社をお参りするときのように拍掌(はくしょう)を2回して、読経をしていく。そしてまた拍掌で終わります。

ちなみに、この手を叩いて合図する、というのは、ふだん寝ている神様を起こすためと聞きました。参拝者が多いと、パンパン続くので、いつもいつも寝ていらっしゃるわけではないと思いますが、「お参りに来ました」と合図して祈りを捧げるのが習いです。同じように、お寺の鐘も、瞑想をされている仏さまに気づいていただく、という意味があります。

 

そんなわけで本題。

12月1日〜22日までの間は、碁石山を不在にすることが多くなります。土日はなるべく居るようにしていますが、10日は歩き遍路の行事で、終日は居らず、午前中は留守で午後から、というパターンが多くなりそうです。

1年に1回この時季だけお参りされている方もいて、「初めて人が居た!」と驚かれたこともありましたが、小豆島には欠かせない年中行事の一つなので、どうぞご理解ください。

参拝を予定されている方は、大変お手数ですが、事前に常光寺までご確認ください。

本坊 第8番常光寺 0879−82−2180

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